2009年6月4日木曜日

「一人一人の上に」(使徒言行録2:1-13)5月31日説教

五旬祭の時、弟子たち一同の上に聖霊が降ったと書かれている。ドラマティックな描写であるが、文字どおりに受けとめる必要はない。なぜなら筆の立つ作者はドラマティックな表現を他の出来事の記述にも用いているからである。
  聖霊降臨の結果、言葉の「隔ての壁」(エフェソ2:14)が取り除かれて、一同は「ほかの国々の言葉で話し」だしている。
  教会の長い歴史において、言葉の「隔ての壁」が取り除かれて来た。福音が世界中に伝えられ、聖書が多くの言語に翻訳されてきた。現在のところ、聖書は世界の2,454の言語に翻訳されている。
  聖霊は弟子たち「一人一人の上に」降っただけではない。10章では異邦人の上にも注がれていて、ユダヤ人たちは驚いている。聖霊は決して特定の人々の上に降るのではない。私たち「一人一人の上に」注がれているからである。
  心の窓を開いて聖霊を受け入れることで、さまざまな「隔ての壁」(社会的・人間関係的・心理的)が取り除かれ、共に福音にあずかれるようでありたい。 山下慶親牧師