2009年1月5日月曜日

「幼子による救い」(ルカ福音書1:26-38)12月21日説教

ヨセフは婚約者のマリアが身ごもったことを知って苦しむ。聖書の何箇所かに記された超自然的な誕生物語(例:イサク、サムソン、ヨハネ)に特徴的なことは、生まれてきた幼子が神からの特別な使命を担うことである。しかし、私たちは、神からの救い主が幼子の姿で来られたことをどのように考えるのだろうか。 
  宇宙物理学者カール・セーガンは、「愛に満ちた宇宙」という文章の中で、「私たちは赤ちゃんを優しく抱いてやることによって、誰と論争することもなく、個人的に、世界の未来に貢献することができる」と書いている。神からの救い主が、優しく抱かれることを必要とする幼子として来られたことには、重要な意味が含まれているのではないだろうか。
  マタイ福音書はイザヤの預言を引用して、幼子が「インマヌエル」(神は我々と共におられる)と呼ばれると告げている。幼子イエスは神からの救いそのものであり、私たちはその幼子を、マリアやヨセフのようにしっかりと抱きしめることが求められている。 山下慶親牧師