2月22日の 日曜礼拝説 教 要 旨
「 誘 惑 」
(ルカ4:1-13)
難波信義牧師
受難節の歩み出しにあたり、イエスが
「誘惑を受ける」という場面が示された。
第一の誘惑は「石をパンに変える」と
いう誘惑である。この一見「何が悪いの
か?」と思う程の小さな事への誘いにこ
そ罠がある。それは、「人は神の言葉によ
って生きる(申8:3)」という真理から人
間を引き離すという罠である。むしろ
「困難の中でこそ神の言葉を求めよう」と
隣人に語る人として、遣わされている。
第二の誘惑は「国々の権力と繁栄を与
えよう」という誘惑である。個人的な権
力欲ならば誘惑とも言えるが、神の国の
実現ための勢力拡大ならば、問題はない
ように思う。しかしここにも、知らず知
らずのうちに経済力や支配力というもの
にひれ伏してしまう・悪魔を拝んでしま
う誘惑がある。「ただ神のみを拝む」とい
う基本を決して忘れてはならない。
第三の誘惑も、天使の守りと導きに信
頼するという事で、そこに何の問題があ
るのか、むしろそれを人々が見て神を信
じるようになるのではないかとさえ思う
のだが「、従順(御心を問う事)無き信頼」
は、勝手な思い込みによる信仰であり、
それは神を試みることなのである。
先立って受難の道を進み行かれる主の
招きに応えつつ、日々、何が誘惑である
のかを見極めて、歩んで行きたい。