2015年2月26日木曜日

2月15日の 日曜礼拝説 教 要 旨

 「弟子たちに渡して」 (ルカ9:10-17)

難波信義牧師

 「五千人に食べ物を与える」という非 常に有名な場面である。全ての福音書が この出来事を記録しているが、それはこ の奇蹟がすごかったからではなく、弟子 たちにとって忘れられない出来事だった からである。弟子たちは、自分の本分を 確認させられ、それによってこそ神の恵 みが豊に現れる事を体験した。すなわち、 自分たちはただ、キリストから受けて運 ぶだけの存在であり、そこにこそキリス トの豊かさが満ちあふれる、という事を 体験した出来事だった。 9章冒頭で、弟子たちはイエスによっ て、何一つ持たずに、派遣され、「至ると ころで福音を告げ知らせ、病気をいやし た。(6節)」その彼らが今「帰って来て、 自分たちの行ったことをみなイエスに告 げた。(10節)」弟子たちは派遣の主の力 を忘れ、自分の業績として、その働きの 全てをイエスに報告したのである。 そこでイエスは、タイミングを見計ら って「、あなたがたが彼らに食べ物を与え なさい(13節)」と言われた。「自力で何 でも出来ると思っているのなら、この現 実の問題も、あなたがたが解決しなさい」 と厳しく語りながらも「、自分の持ってい るもので人々を助けたのではない「」恵み の神が、あなたたちを通して働かれたの だ」という大切な事を伝えたのである。