35年前、米国・合同キリスト教会(UCC)で牧師となる按手礼を受けた。それ以降、東京、タイ、京都、滋賀、熊本の教会や大学で働いてきた。いろんな方から支えられ助けられたことを思い出す。
伝道者パウロは第2回宣教旅行の時、計画変更を余儀なくされた。挫折感に襲われていたであろう。しかし、彼は夢枕に現れたマケドニア人の幻に応えて、トロアスの港から船出した。
マケドニアの最初の宣教地フィリピでは家族全員での改宗者も与えられた。その後、フィリピの人々はパウロの活動を物心両面で支え続けていく。パウロの投獄を聞いた時には、エパフロディトを派遣して世話をさせた。フィリピの信徒への手紙は、フィリピの人々の心遣いとパウロの感謝の思いで満ちている。
相互に信頼関係があり、憶え合っていることは、どれほど大きな励ましになるだろうか。私たちは獄中のパウロからも、フィリピの信徒たちからも、キリスト者として、教会として基本的なあり方を示されている。 山下慶親牧師