2010年4月22日木曜日

「イエスは良い羊飼い」(ヨハネ福音書10:7-18 )4月18日説教

イエスは「わたしは良い羊飼いである」と言われる。救い主と人間の関係を、羊飼いと羊に譬えて言う。特に、実際にこれが語られた社会背景は、羊飼いと羊は身近な存在であったため、より分かりやすいものだった。現代に生きる私達も、聖書・例えば詩編23編などを通して、その関係を理解し、ここから、平和に満ちた、穏やかな風景をイメージする。しかし、当時の現実的な関係はもっと厳しいものだった。羊飼いは羊を大切にし、襲い来る野獣や強盗には、体を張って羊を守る。聖書が、救い主の姿を羊飼いに譬える場合、私達が思い浮かべなければならないのは、こう言う羊飼いの姿である。まさしく、体を張って・命をかけて、羊(人間)を守る。そしてこの箇所のイエス・キリストの姿は、まさしく、そのような羊飼いの姿なのである。主は、悩み多い・欠け多い・破れ多い私達一人一人を、全存在をかけて、守り、導いて下さる。ここに感謝と希望を持って、主にゆだねつつ歩む私達でありたい。
                                                  難波信義牧師