2011年8月17日水曜日

(使徒言行録2:22-36)「ペトロの説教」6月19日礼拝説教

聖霊降臨の出来事を目の当たりにした人々は、弟子たちが各々の言葉によって福音を語っている事に対して、驚きのあまり、「酒に酔っているのだ(13節)」と断言した。そこで弟子の一人ペトロが立ち上がって説教を始めた。示された聖書は、その場面の一部である。ここでは特に、イエスについて語った、3つのペトロの言葉が印象的である。

まずイエスを「ナザレの人(22節)」だと言う。これはイエスが幽霊のような非現実の存在ではなく「ナザレに実在した方だ」と言う主張が込められている。次に「神はイエスを通して…奇蹟と、不思議な業と、しるしとによって…あなたがたに証明した(同)」と言う。イエスは人間に、肉体をもった神であることを示されたのである。

さらに「お定めになった計画により、あらかじめご存じの上で(23節)」とあように、イエスの十字架そのものが、神のご計画・出来事だったと言う事だ。
このようなイエスに対する信仰的理解を持って歩むように、今日の聖書は示す。イエスは決して架空の人物ではなく、また理想だけを私たちに教えたわけでもない。神のご計画の中で死と復活を経験され、今、聖霊を豊かに注いでくださっている。何よりも一人一人を「復活の証人」として立てられる。自覚して歩もう。
                                 難波信義牧師