2012年12月13日木曜日
わたしと父とは一つ」(ヨハネ10:22-39)9月23日説教要旨
ユダヤ人たちは「いつまで、わたしたちに気をもませるのか。もしメシアなら、はっきりそう言いなさい( 24節)」とイエスに詰め寄る。彼らは、ローマの支配から解放してくれる「政治的メシア」を期待して、このように言ったのだった。
それに対してイエスは、真のメシアを示す。先週の場面に続いて「羊飼いと羊」の関係を用いつつ、羊である「彼らに永遠の命を与え( 28節)」、さらにその羊は「全てのものより偉大である( 29節)」と
言われた。すなわち、ひとり一人を見出し、守り、導き、愛する …、そのような愛のメシアとしてご自身を示す。
このイエスの姿から「関係の中に生きる」という信仰の姿勢が示される。「神を信じる」という時、そこに何かを期待したり、願うのではなく、神との関係の中に生きるという事・その関係の中に身を
投じて生きるという事である。(30節)と言われた。当然イエスは神と一体であるが、ここでもう一つの意味として、イエスが神との関係の中で生きたという事が示される。「甘え」や「自己放棄」の「ゆだねる」ではなく、全存在を賭けてゆだねる、そのような関係の中に生きたい。
難波信義牧師