2012年12月13日木曜日
「許しと平和」(エフェソ 2:14-18)10月14日信徒伝道日礼拝
私は1941年に上海で生まれた。父は当時の逓信省の役人で、中国全土の情報管理を徹底するために派遣されていた。しかし父は私が生まれた翌年に若くして上海で亡くなった。長じて、父が上海に派遣されたその歴史的背景を知り、私が上海で生まれた意味は、その許しを得るために中国やアジアの人々との間に平和を生み出す働きをすることだと思った。
以前韓国を訪問した際、老人から「私達が日本語や神社参拝を強制されてどんなに苦しかったか!」と言われた。日本語を強制し苦しめた国にその日本語を持込み通訳をしてもらうとは、大変
傲慢な事ではないかと深く反省し、日本語を強制した韓国で、今度は私が韓国語を学びたいと思った。その私を、これからもしっかり日韓の平和な関係を築くために力を尽してほしいと、国立全南大学が奨学生として受け入れてくれた。その事を実現してくれた人たちは韓国のYMCAやキリスト者の皆さんであった。「キリストは双方をご自分に於いて一人の新しい人に造り上げて平和を実現し、十字架を通して両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました」(エフェソ 2:15-16)の御言葉を実感する経験であった。
山根誠之兄