2014年7月24日木曜日

7月6日教会創立記念礼拝 説教要旨

「油断せず、目を覚まして」
(マタイ25:1-13)
西澤他喜衛牧師(甲東教会)

かつて「油断大敵」(堺屋太一著)とい
う本を読んだことがある。日本という国
家戦略的な油を巡る、特に中東の石油危
機との関連で書かれた本である。
本日の聖書箇所は、「『十人のおとめ』
のたとえ」で、ユダヤにおける結婚式の
情景であり、夜に新郎新婦の到着を「あ
かり」をともして待つのが「おとめ」た
ちの役割である。「おとめ」たちの油の用
意の姿は二分した。
この譬えは、1節に「天の国は次のよ
うにたとえられる」とあるとおり、神の
国はどういうものであるかを語る。
それを6節の「真夜中に」という状況
を、この譬えの中心に置いている。「真夜
中に」という言葉に代表されるように、
容赦ない厳しさでこの世に向かって語ら
れるのがイエス・キリストの宣教の中心
である神の国の福音である。
花婿が来た。突如として起こった危機
的な状況において人間に要求されるのは、
悔い改めて福音を信じることであり、油
の用意とは、人間の目前の善悪よりも、
人間の根源的なところでの「切り替え」
を求めている。「戸が閉められる(10節)」
前に。