2014年10月16日木曜日

9月28日 の 説 教 要 旨

「できるかぎりのこと」
(マルコ14:1-9) 難波信義牧師

「はっきり言っておく。世界中どこで
も、福音が宣べ伝えられる所では、この
人のしたことも記念として語り伝えられ
るだろう(9節)」。この言葉通り「この
人」のした事は、時間と空間を越えて、
私たちに伝えられた。しかし、その内容
を考えると、いったいここに、どのよう
な意味があるのか。
「この人」はイエスに香油を注ぐが、
これは、この人のイエスに対する精一杯
の愛と感謝の表現であっただろう。しか
し冷静に見れば、実に非常識極まりない
行為である(非常に高価な香油を流して
しまう・イエスを油まみれにする・むせ
るほどの香りが食事の席に充満する)。
しかしイエスは、この非常識な行為を
「わたしに良いことをしてくれた」と言う。
これはそのまま、御心を問わず、ただた
だ「神のため・主のため」と必死に、し
かし的外れな行為をしている私たちに対
して語られた、イエスの言葉でもある。
つまり、ここで重要なのは「この人」の
行為ではなく、その愚かな行為をイエス
が「良いこと」として受け入れてくださ
ったという事である。事実イエスは「こ
の人はできるかぎりのことをした」と言
ってくださった。
全ての業が、神に用いられ、イエスに
受け入れられると信じ、安心して「でき
るかぎりのこと」を成して行きたい。