1月4日新年日曜礼拝説教 旨
「あなたの救いを見た」
(ルカ2:22-40)
難波信義牧師
29-32節は「シメオンの賛歌」である。
老齢のシメオンは、その人生の最後に至
って「、この僕を安らかに去らせてくださ
います」と賛美する。すなわち「満足で、
思い残すことはなく、安らかに去る(死
ぬ)のみだ」と言うのだ。そしてこの確
信は「わたしはこの目であなたの救いを
見たから」だと言う。
シメオンは「イスラエルが慰められる
のを待ち望(25節)」んでいた。彼は、
世界が・社会がどんな状況になろうと、
神に顔を向け・未来に目を向け、「神の時」
を待ち望んでいた。また「、慰める」とい
う言葉は、日本語にしてしまうと限定的
だが、聖書においては重要な言葉であり、
神からの驚くべき「回復の御業」を意味
する。シメオンはこの世界を、ただ「不
幸な世界」として見ていたのではない。
彼は、神に背いた世界を見ていた。そこ
において「神の慰め」を待ち望み、救い
主を待ち望んでいた。
そのメシアの到来を彼は見た。それは
「救いが到来した」と叫ぶには、あまりに
も小さく見える、一人の幼子…。しかし、
この幼子の誕生によって決定的な事が既
に起こったのだと、シメオンは確信し、
高らかに賛美したのである。
シメオンを導いた聖霊は、私たちの内
にも働いて、イエスとの出会いへと導く