1月18日の 日曜礼拝説 教 要 旨
「しかし、お言葉ですから」
(ルカ5:1-11)
難波信義牧師
全くの不漁で途方に暮れながら網の手
入れをしているシモン・ペトロのもとに、
イエスと、イエスを求める群衆が押し寄
せてきた。その上、イエスがペトロの舟
に乗り込んだために、この騒ぎを無視で
きない状況に追い込まれてしまう。イエ
スは群衆と距離を置いて(舟と岸)、教え
はじめるが、最も近くで聞くペトロには
「群衆への語りかけ」でしかなかった。
しかし突如「自分へ語りかけ」として
のイエスの言葉が響く。「網を降ろし、漁
をしなさい」と。従順が問われる言葉で
ある。そしてペトロは、思わず口をつい
て出た不満(5節前半)と共に、「お言葉
ですから(5節後半)」と、主の言葉に従
った。その結果、大漁が待っていた。
どんなに葛藤があり、理解出来なくと
も、主の言葉に従った者だけが体験でき
る事がある。ペトロにとって、それは生
ける神との出会いであった。そのため彼
はひるんで「わたしは罪深い者です」と
告白するが、イエスはなお、「恐れること
はない」と語り、ペトロに新しい使命を
与える。「今から後、あなたは人間をとる
漁師になる」と…。主によって捕らえら
れた者が、主と共に捕らえる者にされた
のである。
主の言葉を「私への語りかけ」として
受け入れ、従う所から、全てが始まる。